某批評掲示板

先日来ていただいたお客様から、某批評掲示板にDevaKedaraの板があることを聞きました。

僕はあの掲示板が好きではないです。

以前お店にいたとき、ある時からルール違反をしようとするお客さんに対してやや強めに断ったり、NGを出すようにしました。

その頃から僕に対しての誹謗中傷やデマの書き込みが多くなりました。

あの掲示板で叩かれているボーイさんは、僕と同じような人が多いんじゃないかなと思います。

誰かに悪意を持たれてそういうことを書かれたことが悲しくて、落ち込んだ時期もあります。

実際にお店で働いていてわかったのですが、掲示板の書き込みはあてにならないと思います。

お客さんの好みは千差万別です。

ゲイの世界では世間一般では芋くさいと言われる人も需要があります。

他の人にとってのイケメンが、自分にとってはイケメンじゃないなんてことはよくある話です。

掲示板の良い書き込みを見て、期待して行った結果自分の好みじゃなかったというのもよくあるはずです。

みんな各々の異なった理想のイケメン像を持っているのに、それが普遍的なものであると誤解しています。

その結果、掲示板の内容とのズレを感じてしまうのだと思います。

批判的な書き込みで溢れる理由はこれだと僕は思っています。

「プディングの味は食べてみなければわからない」ということわざがあります。

そのボーイさんがどんな人なのかは実際に行ってみるまでわからないし、自分に合うかどうかも会ってみるまでわかりません。

確かにゲイマッサージは1回に支払う料金が普通のマッサージと比べると高いので、書き込みを参考にしたくなるのもわかります。

けれど実際、書いてあることは出鱈目ばかりです。

僕自身は一度も書き込んだことがないのですが、たまに良い書き込みをいただくと「自演だ」とレスがついていました。

あの掲示板には殺伐とした空気感があります。

デマや誹謗中傷を書かれると傷つくし、良いことを書かれても自演だと言われるし、セラピストにとっては何のメリットもありません。

僕も体調等の問題で毎回全部良いマッサージができているとは言えないです。

掲示板で文句を言いたくなるくらい不快にさせてしまうこともあるかもしれないし、それは止められないです。

けれど本音を言うと、良いことも悪いことも何も書いてほしくないです。

話題に上がること自体が嫌です。

ただ残念ながら、僕がこう言っても悪意を持った書き込みはなくならないと思います。

僕は様々なマイノリティーとしてずっと生きてきました。

差別がなくならないのは、身に染みて感じています。

イジメをなくそうと言葉で言ってもなくならないように、誹謗中傷がなくなることはありません。

人間が人間である限り、みんながみんな道徳的に正しくいられるわけではありません。

戦争は悪なのに、今も続いていることからもそれは明らかです。

僕たちが人間である以上、それは仕方のないことなのかもしれません。

残念ですが、攻撃されてしまったら自分のことは自分で守るしかないです。

以下は匿名掲示板で傷ついているボーイさんがいたら伝えたいことです。

あまりにも悪質な場合は法的措置も考えるべきですが、書き込みは基本的に見ない、あるいは気にしない方が自分のメンタルのためです。

悪質な書き込みに思い悩んで自分の時間と精神を遣うのは無駄です。

人間なのだから、どんなボーイとお客さんにも合う合わないがあります。

たとえ掲示板で悪く書かれても、自分のことを気に入ってくれるお客さんはいます。

自分を嫌っている人の言葉に思い悩むよりも、自分を好きでいてくれる人を大切にした方がいいです。

全員に好かれることは無理です。

これはマッサージだけではなく、人間関係全般に当てはまることです。

それに気づいてから、僕自身は楽になりました。

変に好かれようとせず、ありのままの自分を気に入ってくれる人を大切にした方がいいです。

そうすれば今よりもずっと生きやすくなるはずです。

懐かしむ気持ち

先日、出張で芝公園のホテルに行ってきました。

芝公園まで行ったことがなかったので、距離感を掴むために一度行ってみました。

南は新橋くらいまでならギリギリ出張可能かもしれません。

予約状況にもよるので、出張をご希望の方は一度ご連絡ください!

今回は自転車で浜離宮の脇を通って行ってみたのですが、東京って海から近いんだなと実感しました。

地図を見ればそんなことはわかるのですが、電車に乗って都内を移動していると実際の距離感はよくわからないんですよね。

浜離宮はコロナで休園していたイメージですが、もう入れるみたいでした。

帰りに寄ろうと思っていたけれど、東京タワーのイルミネーションがとても綺麗で、そちらに引き寄せられてしまいました。

東京タワーとスカイツリー、どちらが東京のシンボルかという論争が度々なされます。

僕は圧倒的に東京タワーだと思っています。

確かにスカイツリーの方が高いし新しいし派手です。

けれど東京タワーは都会のド真ん中に建っていて、周辺の建物と共に街を照らしている感じが美しいです。

ギラギラした光ではなく、蝋燭のように温かく街を内側から包み込む優しい灯りです。

東京に来た頃はスカイツリーにばかり行っていた記憶があります。

その時は新しいものが良いものだと思っていたのかもしれません。

けれど最近は古いものに趣を感じるようになってきました。

中学や高校の修学旅行で回った神社仏閣は何も面白くありませんでしたが、今行ったら楽しめると思います。

東京タワーは昭和の日本の技術の集大成です。

きっと当時あのタワーを見た人たちは、明るい未来に目を輝かせいたんだと思います。

クレヨンしんちゃんの映画で、『オトナ帝国の逆襲』という作品があります。

昔を懐かしんで手放したくないオトナたちと、未来を取り戻したいしんのすけたちが闘います。

オトナ帝国(正式名称は「イエスタデイ・ワンスモア」)の象徴的な建造物が東京タワーのような形をしています。

しんのすけがそのタワーを駆け上がるシーンがあるのですが、迫力がすごいです。

まだ観たことのない人は、ぜひ観てみてください。

風間くんが物語の序盤で「懐かしいって、そんなにいいことなのかな」と言います。

5歳児には「懐かしい」という感覚が理解できず、未来を生きたいと当たり前のように思っています。

それに対してヒロシやみさえは古き良き昭和の時代、日本がまだ希望に満ち溢れていた輝かしい20世紀に強く惹かれて過去に戻りたくなってしまいます。

子どもの頃に僕がこの作品を見たときは、風間くんやしんのすけと同じ視点で観ていました。

そのときは「懐かしい」ことの良さが理解できず、全体的によくわからない不気味な映画という印象でした。

でも大人になってからこの作品を観ると、オトナ側の視点で観ることができます。

昔を懐かしむ気持ちが理解できて、未来に生きたくないと思ってしまう気持ちもよくわかります。

観る年代によって感じ方が変わるというのは、すごくトリッキーな映画だと思います。

しかもこの映画は2001年公開で、そのときに小さい子どもを連れて映画館に行った大人は、古き良き昭和を味わった人々です。

しんのすけと同じ目線の子どもと、オトナ目線の親が隣り合って同時にこの映画を観ているんですよね。

ヒロシの回想のシーンでその親たちは何を思ったのか、気になります。

スカイツリーよりも東京タワーの方がいいと思ってしまうのは、僕自身も未来を生きたくないと思っているからなのでしょうか。

『オトナ帝国』は半年ほど前にも観たのですが、昨日もう一度観てしまいました。

今まで合計5回は観ていると思います。

最近は新しい作品を開拓するよりも、良かった作品をもう一度観たり、古い曲を聴くことが増えたような気がします。

まるで映画の中のヒロシやみさえです。

古いものを懐かしむというのは一見良いことのように思えます。

しかし、その気持ちは新しいものを否定するのと表裏一体で、現状に満足して成長を否定しているような気もします。

最近は新しく知り合う人に年齢の割に落ち着いているとよく言われます。

きっとそれは落ち着きとか余裕とかではないと思います。

同年代のノンケだったらこれから誰かと結婚して子をもうけてなど、大変かもしれないけれど希望に溢れてもいる未来が待っています。

僕は結婚するつもりもないし、マッサージのおかげで年配のゲイの人がどんな生活をしているのかがだいたいわかります。

自分の中でこうなるんだろうなというある程度の未来が予測できてしまいます。

子どもは持てないし、結婚して家族の分も稼がなければならないというストレスからは解放されています。

多分、落ち着いて見えるのはその「未来への諦め」に近いのかなと思います。

なんだか暗い話になってしまいました笑

ただ、独身ゲイの将来が孤独で悲惨なだけかというと、実際はそうでもないのかなとも思います。

経済的基盤がしっかりしていて知的好奇心が旺盛な人はいくつになっても楽しそうに見えます。

やっぱり、人間は成長したり未来に希望を持ったりしていないとダメなのかもしれないと思いました。

自分の中でそういうことを考えてなのかはわかりませんが、最近新しく資格の勉強を始めました。

マッサージの仕事は好きですが、入る予約には波があるのでどうしても暇な時間が生まれてしまいます。

予約待ちの時間にいつでもできるような仕事がしたいなと思って勉強しています。

久々に勉強していますが、やはり何かを学ぶというのは楽しいですね。

昔を懐かしむ気持ちも大切ですが、常に新しいものを取り入れたり、挑戦したりできる人になりたいです。

秋葉原の歴史と今後

最近よく見ているYouTubeのチャンネルがあります。

東京の各地域の歴史を紹介してくれるチャンネルで、ドキュメンタリー番組のように深いところまで調べて教えてくれます。

先日見た秋葉原の動画がとても面白かったです。

考えてみると、なぜ秋葉原が電気街なのか、どうしてオタクの街になったのか、よくわからないですよね。

秋葉原は昔、日本一の青果市場があったそうです。

今の秋葉原しか知らない僕にとっては、全然想像できないです。

今のUDXがあった場所が青果市場のあった場所だそうです。

UDXの近くに、その青果市場で卸業を営んでいた方が経営しているパフェのお店がありました。

フルーフ・デゥ・セゾン さん

実際に行ってみました。内装がどこか懐かしさを感じさせる雰囲気で、落ち着いていてとてもよかったです。

季節のシャインマスカットを贅沢に使用したパフェで、とっても美味しかったです。

ほぼ毎月季節のパフェが変わるそうです。毎月行けたらなぁ…

UDXが建てられる前はバスケットコートだったそうですが、こんな都心の駅前にバスケットコートがあったなんて全然信じられません。

秋葉原は変化の激しい場所なんだなぁと感じます。

冒頭で紹介したチャンネルでは、下町や庶民の歴史を知ることができて面白いです。

特に戦後のGHQによる改革や、それに伴う急激な社会の変化の中で奮闘した一般人の歴史を知れてよかったです。

教科書に載っていない歴史がしっかりと存在しているんだなと。

当たり前のことですが、実際の写真や映像を見ることでそれを実感しました。

秋葉原は常に時代の最先端を取り入れてきた街なんだと思います。

昔は最新の情報や電化製品は、神田や秋葉原に行かないと手に入れられませんでした。

しかし、今はインターネットでなんでも手に入る良い時代になりました。

コロナウイルスの影響でいろいろなお店が秋葉原から撤退して、リモート労働も多くなって、都会にいる必要がなくなりました。

インターネットで社会が均質化する中で、10年後や20年後の秋葉原はどんな街になっているのかなと、

不安ながらちょっぴり期待しているような、そんな気持ちになります。

Fly Me to the Moon

今日は皆既月食でしたね。

みんな空を見上げながらスマホで写真を撮っていて、楽しそうでした。

そこまで寒くないし、澄み渡った秋の夜空で最高のタイミングだったと思います。

東京駅と月食

都心はビルや灯りのせいで全然星空が見えませんが、皇居まで行くと突然空が開けます。

僕は満月や流星群のときなど、皇居に行くことがあります。

みんな空を見上げながら歩いていて、同じことを考えているんだとわかるあの空気感が好きです。

桜田門と月食

じーっと月を見ていたら、 Fly Me to the Moon の曲を思い出してきました。

日本人は月を見ると、夏目漱石が言ったとか言ってないとかいわれている「月が綺麗ですね(愛しています)」の言葉をまず思い浮かべると思います。

これは日本人の奥ゆかしさを表している話だとよく言われますが、実はアメリカで生まれた Fly me to the Moon の歌詞にも同じような奥ゆかしさが出ています。

以下が歌詞と僕が訳した和訳です。

Fly me to the moon
Let me play among the stars
Let me see what spring is like
On Jupiter and Mars

私を月へ連れて行って
星たちの中で遊ばせて
木星や火星では
どんな春なのかを見せてほしい

In other words, hold my hand
In other words, darling kiss me

言いかえれば、手を握って
つまり、キスをしてほしいってこと

Fill my heart with song
And let me sing for ever more
You are all I long for
All I worship and adore

私の心を歌で満たして
そして永遠に歌わせて
あなたは私がずっと望んでいた人
尊敬し、敬愛する人

In other words, please be true
In other words, I love you

言いかえれば、叶えてほしい
つまり、愛してる

本当に良い詞だと思います。

それまで自分の気持ちを伝えるのを抑えていたのに、最後に我慢しきれず「I love you」と言ってしまうところがアメリカ人らしいですね。

きっと日本人の作詞ではこうはならないんだろうなと思います。

細かな違いはあれど、どちらも自分の恋心を月に隠して伝えていて面白いです。

丸の内のビルと月食

今日は深夜にこのブログを書いているので、なんだかセンチメンタルな気分です。

夜や月には人を感傷的にさせる何かがある気がします。

月に詩的な意味がたくさん込められてきた理由がよくわかりました。

みなさんは月食を見て、何を考えましたか?